働く前に知っておきたい!病床規模による看護師の働き方の違い

病気やケガをしたとき一般的に病院に行くといういい方をしますが、法律では病院と診療所は病床規模によって区別されています。医療法によって「病院」とされるのは、病床が20床以上ある医療施設です。それ以外の医療施設は医療法では「診療所」と呼ばれますが、施設の呼称は「クリニック」「医院」など運営者によって様々です。診療所は病床が19床以下から、入院設備が全くない施設まで含まれます。

医師については医療法によって病院に最低限必要な人数や、医師1人あたりが診るべき患者数が決められていますが看護師についての規定はありません。病院と診療所の看護師の働き方の違いは、入院患者のいる病棟の有無です。2017年の時点で全国の診療所の数は101,782施設で、入院設備があるのは7,397施設のみです。つまり診療所で働く場合には、その多くが入院設備を備えていないと考えられます。

科目にかかわらず病院で働く病棟看護師には夜勤があり、土・日や祝日の出勤もあります。手術室や産科など職場によってはオンコール対応があり、緊急時には職場に出向かなければなりません。
入院設備のない診療所ではほとんどが日勤で、診療日や診療時間が決まっています。診療所が休みになればゴールデンウイークや盆、正月などにはまとまった休みをとることが可能です。ただし夜勤がないため手当てが少なくなり、給料が減る可能性があります。仕事の教育体制も職場によってまちまちで、その診療所のやり方を自分で覚えながら仕事をすることになりがちです。